弁護士コラム NO.001

コラム

                               コラムNO.001
                              令和8年2月10日発信
            弁護士コラム
             一般社団法人 
             日本ソーイング技術研究協会   
                             顧問弁護士 浅野康平 


技能実習に代わる「育成就労制度」とは― 外国人材受入れ制度の見直し ―

日本の外国人材受入れ制度は、大きな転換期を迎えています。これまで運用されてきた技能実習制度については、「国際貢献」を目的としながら、実際には人手不足を補う労働力確保の手段として機能してきた点や、転籍制限による人権上の問題が指摘されてきました。こうした課題を踏まえ、技能実習制度を廃止し、新たに創設されるのが「育成就労制度」です。
育成就労制度の最大の特徴は、制度目的を人材育成と人材確保に明確化した点にあります。国際貢献を建前とするのではなく、日本の人手不足分野において、外国人を労働者として正面から受け入れ、育成する制度へと位置づけが改められました。
また、一定の条件のもとで転籍(雇用先の変更)が認められる点も重要な変更点です。これにより、技能実習制度下で問題となっていた「職場を変えられない構造」が緩和され、外国人就労者の権利保護が強化されることが期待されています。
さらに、育成就労は原則3年間の就労を通じて特定技能1号水準の人材育成を目指す制度であり、その後の特定技能への移行も想定されています。帰国を前提とした技能実習制度とは異なり、日本での継続就労を見据えたキャリア形成が制度上予定されている点も大きな違いといえるでしょう。
育成就労制度は、外国人材を一時的な労働力ではなく、長期的な担い手として受け入れるための制度です。企業にとっても、制度理解と適切な受入れ体制の整備が今後ますます重要となります。



【参考資料】
• 出入国在留管理庁
「育成就労制度に関するQ&A」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/faq/ikusei_qa_00002.html
• 出入国在留管理庁
「育成就労制度の概要」
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001301676.pdf


事務局から

自動車シート縫製業に携わる皆様に参考にして頂く資料です。

これからもお役に立つ資料などを随時掲載して参ります。